地域によってはもう少し広いエリアや、逆に狭いエリアもあるでしょうが、学習塾の商圏は半径
2キロメートル前後といわれています。
新聞の折り込みやポスティングなどはそのエリアに住むターゲットに適切にわたるよう手配する
必要があります。そして、顧客の心理を知り、その心理をくすぐるようなチラシを作らなければ
なりません。
学習塾ではチラシをまく範囲は狭いのですが、実際に定期的にチラシをまくと意外と大きなコス
トがかかることに気づきます。効果測定を行いながら、どのような宣伝広告をどれくらいのコス
トをかけてやったらいいのか判断してください。
参考までに、例えばチラシ5.000枚に対してレスポンスが1枚ある(0.02%のレスポンス)
ならば、この数字はそれほど悪いものではありません。
チラシやホームページなどが完成したら、入会パンフレットや入会申込書、その他契約書関係を
作成しておきましょう。
また、次回以降の広告を作る際に実際の生徒の写真を使いたければ、「生徒や保護者から写真利
用に関する許可」もとっておかなければなりません。一からすべての書類を作るのはとても大変
です。どこかの学習塾のフォーマットをマネしてもいいかもしれませんが、運営形態が異なれば、
準備するものも異なってきます。
フランチャイズに加盟せず、ご自身のブランドで立ち上げようとする場合、このあたりの準備が
一番大変かもしれません。
塾の授業でどのような内容を取り扱うのか、カリキュラムを決めておく必要があります。テキスト
や補助教材、そして学力テストなどについても決めておかなければなりません。テキストは
一般の書店で売っている「問題集」や「教科書」を使用するのではなく、「学習塾用教材」を
使用しましょう。
著作権について調べると分かりますが、書籍によって、著作物の適用範囲が異なります。
塾用のテキストは、ネット上で購入することもできますが、初心者にはお勧めできません。
「必ず」実物を手に入れて、中身を確認してください。そして、教材を取り扱う業者の方に、
「どんな目的で、どのように使われているか?」を必ず尋ねてください。
教材の実物はショールームで見たり、ある程度欲しいイメージが固まっていれば、教材を取り扱
う業者の方に連絡しましょう。運がよければ、もってきて実物を見せてくれるかもしれません。
教材は本当にたくさんありますので、後悔がないよう選んでください。
テキストを決める時期は通年テキストならば、12月~2月にかけて決め、春・夏・冬期講習など
は講習月の2か月前までに決めるのが一般的です。
日本各地で教材展なども実施されていますのでチェックしてみてください。
開校前から説明会などを実施して、入会を受け付けるのが一般的です。オープン当月にはある程度
の生徒数が教室にいるようにしたいものです。
問い合わせがあった方と面談をする際には、どうしても自塾の宣伝をしたくなりますが、基本は、
保護者の方のご要望や状況を聞くことを第一に考えることです。
そして、その保護者の要望を受けるかたちで自塾の説明をするように心がけてください。
授業を行うにあたっては、たくさんのポイントがあり、どんな名人級の先生も経験を積む中でその
スキルを高めてきています。
体験授業をするうえで、一つアドバイスをするとしたら、 「生徒をいっぱい褒めてほしい」 ということ
に尽きます。
「褒めるのってわざとらしくないですか?」 とおっしゃる先生もいますが、大げさに褒めてあげても
別に生徒に違和感はありません。多くの生徒たちは普段、褒められてません。むしろ、否定的な
言葉を家庭や学校で多く聞かされていると思った方がいいでしょう。
例えば、「早くしなさい」「もっと頑張らなきゃダメだ」など‥。
学習塾の教師はそんな生徒達の良い部分を褒め、認め、自信付けを行わなければならない職業です。
多少大げさでもまったく構わないので元気に褒め・認めるようにしてください。